キトサンにはもともと抗菌性および防カビ性があることが知られています。研究者たちはこれにグレープフルーツの種から抽出したものを配合することによって効果が増すことを発見しました。このグレープフルーツの種から抽出した配合物をGFSEと言います。GFSEには、抗酸化性に加えて、殺菌効果、抗菌性および防カビ性があります。
キトサンとGFSEの配合によってできたフィルムは、通常の食品用のラップフィルムに必要な強度や柔らかさを有しています。単層のフィルムは透明ですが、着色することもできます。研究者は、生活者は天然由来で環境に優しく、生分解性があって、しかも食品の保存性に優れている包装材料を求めていると考えています。まだ開発段階にありますが、一般的な石油系ラップフィルムと比較してもパンのカビの抑制が見られます。